グランピング施設でドームテントが人気の7つの理由|オススメ3タイプの特徴や価格を比較してみた

グランピング施設で使われるテントといえば、BELLTENTやNORDISK、ロータステントなどのコットンテントが主流でした。

しかし、ここ数年の間に人気となっているのがコットン素材ではないドーム型のテントです。

グランピング施設でドームテントが人気の理由

「グランピング」というと、ベルテントに代表されるようなカンバス生地のコットンテントを思い浮かべる方が多いと思いますが、ここ数年の間に世界中のグランピング施設での採用が増加しているのがドーム型のテントです。

ドーム型テントがグランピング施設で採用される傾向にある理由は、大きく分けて7つあります。

1、頑丈で、天候に左右されにくい

コットンテントは自然光を通し、自然の空気をテント内に取り込むことができ、夜はライトアップすると美しく、またエコロジーであるという観点から、グランピング施設で多く使われています。

コットンテントでも適切に設置してあればある程度の雨や風に耐えられるので、多少雨がコットンに染み込んでも、問題なく安心して宿泊することができます。

しかし、台風など強風や豪雨の場合には安全のためにテントの使用を中止する、テントを撤収するといった処置が必要になってくる場合もあります。

宿泊する施設なので、利用者の安全が第一なのは言うまでもありませんが、梅雨時期や台風などでその都度対応をしていかなくてはならないとなると、管理面での負担が大きくなってしまいます。

その点、半球形のドーム型テントであれば雨・風・雪にも強く、水も染み込まない仕様のものがほとんどなので、悪天候に備えて撤収する必要がありませんし、雨天でも中では快適に過ごすことができます。

利用者にとっても管理者にとっても心配の種である「天候の変化」に強く、頑丈であることが、ドーム型テントが採用されている理由のひとつとなっています。

2、カビにくくメンテナンスがしやすい

ナチュラルなイメージで人気のコットンテントですが、一番の心配がカビの発生です。

日本はもともと高温多湿なため、雨天でなくても自然の多い地域であれば夜露などによってテントが水分を帯びてしまいます。

陽に当たることで自然と乾くのも早いコットンテントですが、日照時間の短い場所や梅雨時期など、水に濡れたままの状態が続くとすぐにカビが生えてしまいます。

カビ防止の処理をしたり、定期的にクリーニングに出すことである程度はきれいな状態を維持することはできますが、一度カビてしまうと白いコットンに黒いシミがついてしまい、そう簡単に取り除くことができなくなってしまいます。

いくら仕方のないこととはいえ、宿泊をする利用者にとっていいイメージには繋がらないカビによる汚れ。健康面でも気になる人は多いと思います。

グランピングを導入し、コットンテントから始めた施設でも、徐々にコットンではないテントに移行している理由のひとつに、このカビの発生によるダメージを受けにくいという点が挙げられます。

また、カビに限らず汚れが気になれば水や中性洗剤で洗い流すことができ、定期的にクリーニングに出す手間がかからないというのも、メンテナンスをする側にとってのメリットとなっています。

3、空調の効率が良い

季節を問わず満足してもらえるためのグランピングテントには、空調(エアコン・薪ストーブなど)は必須となります。

通気性があり、夏は涼しく冬は暖かいと言う点でコットンのテントも優れていますが、より寒暖の厳しい時期や地域ではより効率よく室内の温度を保てる設備の方が有利となります。

現在日本のグランピング施設で採用されているドームテントの中には、断熱性の高い内張を取り付けることができるものがいくつもあり、機密性の高いドームテント内部をさらに快適な温度に保ってくれます。

効率の良い空調を備えることで、利用者は快適に過ごすことができ、管理者は電気代の節約につながるため、双方にとって良いことだと思います。

4、ロッジやコテージをよりも安価で導入できる

上で挙げたような、丈夫でメンテナンス・維持もしやすく、快適な宿泊施設・・・というとロッジやコテージを建てたらいいのでは?と思ってしまいますが、いざ建築物を建てようと思うと、かなりの資金と期間が必要となります。

ドーム型のテントを設置するには、基礎やウッドデッキの設置はほとんどの場合必須となりますが、この点に関してはコットンテントであっても同じです。

また、あまりしっかりとした建物にしてしまうと、せっかくのアウトドア体験「グランピング」の良さが薄れてしまうという面も。

あくまで「テントで宿泊」というコンセプトから外れることなく、しっかりとした施設でありながらも、建築費用が抑えられるというのもドーム型テントが採用されている理由のひとつとなっています。

5、ドーム型テントだからこその体験ができる

例えば、澄み切った冬の空の下、満点の星空を眺めてみたい、流星群を観測したい、そう思う方は多いと思います。

グランピング施設で採用されているドーム型テントの多くは、一部、もしくは全体が透明になっているので、内部を快適な温度に保ちながら夜空を見上げて過ごすことができます。

天井の部分が透明になっているタイプなら、ベッドに寝転んで星を眺めるのも良さそう。

コットンテントのようにナチュラルな素材ではありませんが、透明なテント越しに自然をより近くに感じることができるかもしれません。

そのほかにも、ドーム型という形状を生かしてプロジェクションを行ったり、丈夫なフレーム構造のドームテントであればハンモックを天井から吊るしたりすることもでき、形状を生かした近未来的、モダンなコンセプトにも向いているかと思います。

6、シャワールームやドアを取り付けることができる

ドーム型のテントで、特にフレーム構造のものを採用しているグランピング施設では、中にシャワールームやトイレを取り付けて使っているところもあります。


(画像出典:sanamane.jp)

夜の暗くて寒い中や、起きたての朝、テントの外に出なくてもシャワーを浴びてくつろぐことができるという点は、高級志向のグランピング利用者獲得には非常に有効です。

また、ドアを取り付けて鍵をかけたりできるものもあるので、セキュリティー面での安心感があって利用者からも喜ばれるという面も。

どちらも、通常のテント泊にはないワンランク上の高級感があるので、他のグランピング施設との差別化にも繋がるかと思います。

7、オリジナリティーがあっておしゃれ

グランピング=コットンテント、というイメージも定着して数年が経ち、そろそろ違ったものが見たい、違ったところに泊まりたいと感じる人も多いと思います。

ドーム型のテントも徐々に増えつつありますが、まだ絶対数としては少数派と言えるでしょう。

半球体の内部に泊まったことのある人というのは意外と少ないと思うので、その経験だけでも滞在が印象的なものになりそうです。

ドームの配置や色使い、インテリアにこだわることで、自然と調和しているようにも、近未来的な基地のようにも見えるドーム型のテント

グランピング施設での採用がこれからますます増えていくのではないでしょうか。

オススメのドーム型テント3タイプ比較

グランピング施設で採用されているドーム型のテントの中から、外観や機能面から優れているものを3タイプ紹介します。

1、AURA DOME アウラドーム


(画像出典:earthdome.net)

北欧発の、フレームレス・透明ドーム型テント、AURA DOME(アウラドーム)

日本では、栃木県にある那須高原TOWAピュアコテージのグランピング・サイトで初めて採用された、今注目を集めている完全に透明なテントです。

六角形のアクリル板を組み合わせたハニカム構造と呼ばれる構造体で、雨風はもちろん、雪にも強いという頑丈さと、スライドドアまでこだわった完全に透明な外観が特徴です。


(画像出典:earthdome.net)

360°周りを見渡せ、自然との境目を感じることなく外気から守られているため、星空の観測などには最適です。


(画像出典:earthdome.net)

完全に透明なので、周囲からも当然中が丸見えになってしまいますが、ドームの側面のカーテンを締めることで他人からの目を遮りながら、天井の星空だけを眺めることもできます。

組み立ても、フレームレスなのでアクリル板をビスで繋げていくだけ。ストックスペースもさほど必要としないため、常設でなく天体観測イベント用などにも使えそうです。

AURA DOME 3.6

  • 定員:2〜3人用
  • 大きさ:高さ2.1m×直径3.6m
  • 価格:650,000円〜(税別)

AURA DOME 4,5

  • 定員:2〜3人用
  • 大きさ:高さ2.7m×直径4.5m
  • 価格:1,420,000円〜(税別)

AURA DOME 6

  • 定員:4〜6人用
  • 大きさ:高さ3m×直径6m
  • 価格:1,850,000円〜(税別)

 

取扱店:EARTH DOMEガーデンイグルー(Amazon) など

2、F.domes エフドーム

前半分が大きな透明窓になっているタイプのFdomes(エフドーム)

アメリカの建築構造家、バックミンスター・フラー氏が考案した構造体であり、「世界一頑丈な建造物」とされる「ジオデシックドーム」を採用したフレームワークなので耐久性に優れています。

ポーランド発のこのドームテントは、その耐久性とスタイリッシュな外観で世界中のグランピング施設で採用されていて、日本では京都のグランドーム天橋立ファームグランピング京都天橋立、三重のグランドーム伊勢賢島、香川県の直島にあるSANAMANEなどで採用され、現在注目を集めているドームテントのひとつです。


(画像出典:glamping-iseshima.com)

F.domesのテントのカバーはPVCなのでカビにくく、内側に断熱材入りのライナーを取り付けることで断熱効果が高いだけでなく視覚的にも居心地の良い空間になっています。


(画像出典:farm-glamping.com)


(画像出典:bbqgo.jp)

スタンダードの白いタイプを始め、グリーンやグレーなど景観やコンセプトに合わせてカバーの色が選べ、カーテンなどの配色も選んでカスタマイズが可能。色合いもヨーロピアンな感じでおしゃれなドームテントに仕上がりそうです。

F.domes Glamping20

  • 定員:2〜3人用
  • 大きさ:高さ3.35m×直径5.1m
  • 価格:グランピング仕様のオプション付きで¥1,792,000

F.domes Glamping30

  • 定員:3〜4人用
  • 大きさ:高さ3.85m×直径6.3m
  • 価格:
  • グランピング仕様のオプション付きで¥2,499,000

F.domes Glamping40

  • 定員:4〜5人用
  • 大きさ:高さ4.3m×直径7m
  • 価格:
  • グランピング仕様のオプション付きで¥2,809,000

F.domes Glamping50

  • 定員:5〜6人用
  • 大きさ:高さ4m×直径8m
  • 価格:グランピング仕様のオプション付きで¥3,255,000

F.domes Glamping75

  • 定員:7〜10人用
  • 大きさ:高さ4.75m×直径9.5m
  • 価格:グランピング仕様のオプション付きで¥3,875,000

取扱店:fdomes.jp

価格は2021年5月現在のものです。

 

3、INN THE PARK の球体テント


(画像出典:lantern.camp)

静岡県沼津市にある、”泊まれる公園” INN THE PARK

30年以上前から愛されていた沼津市立少年自然の家が2017年に老朽化によって閉館されることになり、その跡地がリノベーションされてできたのが、この広大な自然公園の中に泊まって自然を感じることのできる施設です。

この施設でひときわ目を引くのが、宙に浮いた球体のテントと、そのまわりのドーム型テントたち。
ドーム型ではありませんが、前項で紹介したFdomesと同様、頑丈なジオデシックドームの構造体で作られています。


(画像出典:innthepark.jp)

ライトアップされて森の中に浮かび上がる姿は幻想的で、森の妖精になったよう。大人もワクワクします。


(画像出典:innthepark.jp)

カバーの素材は塩ビ。内側にも光が透けて差し込むので明るく、森に溶け込んだような爽快感があります。


(画像出典:innthepark.jp)

この球体テントとドーム型テントは、国内唯一の球体テントメーカー、三鷹テント(東京都三鷹市)が製作したもので、全体で重さ600kgにもなる球体テントを木に吊り下げる作業は、木を傷つけないよう、ツリーハウスの専門業者が行なったそう。

現行品にはないオリジナルのドームを作りたい方は、三鷹テントさんに相談してみては?

球体テント スタンダード

  • 定員:2名
  • 面積:6.8㎡

球体テント デラックス

  • 定員:2名
  • 面積:11.3㎡

取扱店:三鷹テント

以上、ドーム型テントがグランピング施設で人気の理由と、オススメのドーム型テント3タイプをご紹介しました。

おしゃれでSNSなどでもインパクトがあり、自然とも調和するドーム型テント、是非体験しに行ってみてくださいね。

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