手軽に贅沢なアウトドア体験ができると人気が高まっているグランピング。
日本全国に新しいグランピング施設が続々とオープンしている一方で、既存のキャンプ場にグランピングのサービスを取り入れることでキャンプ場の活性化と収益UPを狙う施設も増えています。
とはいえ、既存のキャンプ場をグランピング施設にリノベーションするためには、様々な設備投資や役所への許可申請が必要になります。
既存のキャンプ場をグランピング施設にするために必要な準備や許可申請と注意点まとめそれでも、キャンプ場にグランピングの機能を加えることは、集客と収益UPに有効だと考えられています。
その理由を5つまとめました。
キャンプ場にグランピングを加えると儲かる理由①:より多くの客層を得られる
昨今のアウトドアブームで、キャンプをしてみたいという人は急激に増加しています。
(出典:pixabay.com)
中でも、「キャンプなんてした事もないけれど、ドラマやアニメの影響でしてみたくなった」という初心者キャンパーや、「スマホやタブレットが当たり前の時代にあって、子供には自然を体験させてあげたい」というファミリー層の数は増える一方。
でも、実際にキャンプに出かけよう!と思うと、「道具を買わなくちゃ・・・」「虫が苦手・・・」「小さい子供でも大丈夫・・・?」と、なかなか腰が重くなりがち。
そんな時に、「とりあえずのスタートとして」グランピングを体験することから始めてみようというユーザー層が増えています。
キャンプ場にグランピングを付加するメリットは、そういった「グランピングから始めてみよう」というユーザーをそのままリピーターのキャンパーとしても受け入れられるという点。
そして、キャンプでもグランピングでも満足度が高ければ、相乗効果で施設自体の評価が上がって活性化し、さらなる投資も可能になってさらに可能性が広がります。
条件は、
- 同じキャンプ場を使用してグランピングをするユーザーから「所詮キャンプ場だし」と思われないよう、シャワー室やトイレなどの共用施設をきちんと清潔に管理する
- キャンプサイト部分とグランピングサイト部分の境目をしっかりと確保し、お互いの良い部分を干渉しないようにする
などが挙げられます。
キャンプ場にグランピングを加えると儲かる理由②:天候に左右されない
梅雨時期や冬の時期、台風の時など、どうしても客足が遠のいてしまうキャンプ場。
自然の摂理には逆らえない・・・とはいえ、キャンセルが多発すると胃が痛みますよね。
その点、雨や風に強いタイプの宿泊スペースに、屋根付きのBBQスペースを併設したグランピングサイトなら、よほどの悪天候でない限りは利用可能。
エアコンやストーブなどの空調設備を整えれば夏でも冬でも快適な空間を提供することが可能です。
条件は、
- 雨や風に耐性があるテントを選ぶ
- エアコンやストーブが効率的に使えるテントを選ぶ
といった点です。
グランピング施設でドームテントが人気の7つの理由|オススメ3タイプの特徴や価格を比較してみたキャンプ場にグランピングを加えると儲かる理由③:テントなら初期投資が少ない
既存のキャンプ場をグランピングもできる施設へ変えたいという場合、すでにキャンプ場の土地があるという状態です。
すでに自由に使える広い敷地があるという点は大きなメリットで、その中でさらに有効に収益が挙げられる方法を考えると、グランピングはとても有効な手段です。
しかし、コテージやキャビンを設置して宿泊客を募ろうと思うと、建設のためにかなりの出費が必要となる上、建築基準法などの絡みもあって少し面倒が増える場合も。
グランピング施設用のテントは建築基準法や旅館業法の対象?建築確認や条件・土地選びのポイントもその点、組み立て・撤収が可能なテントであれば建築確認が必要ない場合も多く、初期投資も建築物を建てることを考えると大幅にコスト削減が可能です。
ただ、中途半端にテント選びをしてしまうと、結局数ヶ月で壊れてしまったりカビてしまったり・・・とメンテナンス費用や買い替え費用がかさんでしまう恐れがあります。
しっかりと吟味して選ぶことが大切ですね。
条件は、
- テントを設置するためのウッドデッキ施工ができる
- 長く使える高スペックのテントを選ぶ予算がある
- ベッドなどインテリアを揃える予算がある
テント選びは重要な鍵になってきますので、他のグランピング施設などを視察して比較検討するのもオススメです。
グランピング用のテントメーカー人気ベスト3|特徴やメリット・デメリットは?キャンプ場にグランピングを加えると儲かる理由⓸:サービスの幅が広がる
通常、キャンプ場ではユーザーがそれぞれ食材を持ち寄って、BBQを楽しむスタイルが一般的。
一方、グランピングでは、「手軽にアウトドア体験ができる」ことが大切なので、BBQ用のコンロや食材も提供している施設が多く見受けられます。
当然ですが、グランピングに食材付きプランを用意した方が、利益率は上がります。
(出典:nap-camp.com)
そのためには、飲食店業法や食品衛生法に基づく届け出や資格取得が必要になってきますが、そのハードルを抜けると提供できるサービスの幅がグッと上がることに。
既存のキャンプ場をグランピング施設にするために必要な準備や許可申請と注意点まとめただ、普通にスーパーで買ってこれるレベルの肉・野菜・焼きそばといったメニューでは十分な満足度を得られることができません。
- 地元の地産地消食材
- 無農薬野菜
- おしゃれなスキレットメニュー
- 季節を感じる料理
- 郷土料理をアウトドア風にアレンジ
など、「この食材で作った料理を食べてみたいな」とお客さんが思えるようなプランを考えるのが大切です。
地元のレストランやお肉屋さん、八百屋さんなど協力しあって実現できれば、地域の活性化にも繋がりますね。
キャンプ場にグランピングを加えると儲かる理由⑤:SNSなどで話題になる
SNSなどでの情報発信が有効な広告手段になっている昨今、今まで通りのキャンプ場に「**」が増えました〜!というニュースは話題としても広がりやすく、他者のSNSを参考に足を運ぶ人も増えています。
普段からキャンパーを迎えているキャンプ場なら、利用しないまでも「遠目に見たら、グランピングもできるみたい」といった口コミが広がりやすく、理由①で述べた「キャンプしてみたいけど・・・」な客層へ繋がる可能性も十分考えられます。
そうしてグランピングを経験した初心者キャンパーが、またキャンプサイトでキャンプをしに戻ってくれ、その口コミからまたグランピングの集客に繋がる・・・そんなサイクルができたら理想的ですね。
グランピングが無理なら「手ぶらキャンプ」を
とは言え、ウッドデッキを設置したり、丈夫なテントを購入したり、トイレやシャワーを整備したり・・・それなりの手間と予算が必要なリノベーション。
そこまでまだ難しい・・・という場合には、テントやBBQコンロはもちろん、シュラフやチェア、テーブル、ランタン、焚き火台、毛布、歯ブラシセットなどをセットにした「手ぶらキャンプ」プランを取り入れるのも一つ。
(出典:pica-resort.jp)
ColemanやSnow Peakなど、ハイスペックで高機能なレンタル設備を用意することで、「できるだけ身軽にキャンプをしたい」「これから道具を揃えたいけど何がいいかわからない」「年に1度くらいしかキャンプはしないから道具は買わない」といった層を獲得できます。
いずれグランピングを始めたいという場合にも無駄にはならないものもたくさんあるので、検討してみては。
まとめ
今回は、キャンプ場をグランピング施設にリノベーションしたら儲かる5つの理由と条件についてまとめました。
せっかくキャンプ場経営をしているのなら、一歩進めてグランピング「も」追加すると活性化して集客・収入もUPできる可能性が広がりますね。
参考にして頂けたら幸いです!