アウトドアが一大ブームになっている日本で、ここ数年利用者が急増しているグランピング。
グランピングとは?本当の意味や名前の由来|キャンプとの違いを徹底解説日本各地に、色々な趣向を凝らしたグランピング施設が続々とオープンしています。
キャンプ気分を味わえつつも、贅沢で快適な滞在が楽しめるグランピングというコンセプトから、ゲストルームにテントを採用するのがグランピング施設の主流となっていますが、中でも人気が高まっているのがドーム型のテント。
グランピング施設でドームテントが人気の7つの理由|オススメ3タイプの特徴や価格を比較してみたグランピングといえばワンポールテントやコットンテントをイメージする方も多いと思いますが、エアコンなど空調を入れやすくてお客さんは快適に過ごせ、かつ耐久性があってメンテナンスしやすい点がドームテントの特長と言われています。
でも、実際にドームテントの耐久性はどのくらいあるのでしょう?
台風や雪にも耐えられるものなのでしょうか?
実際に日本で導入されているFdomes(エフドーム)のドームテントについて、公式サイトに掲載してある情報を元に耐久性についてまとめてみました。
(取材協力:Fdomes.jp)
Fdomesのグランピング用ドームテントの耐久年数
ポーランドのFreedome社が開発し、ポーランドで製造されているFdomesのグランピング用ドームテントは、ドイツやフランスなど多くの国が属するヨーロッパの厳しい安全基準を満たしたドームテント。
世界的にも通用する耐久性で、ヨーロッパはもちろんアメリカやアフリカなどでの導入例も多くあり、これまでに世界53カ国、1134例の実績があるそう。
世界各国いろんな場所で採用されているドームテントということで安心感がありますね。
Fdomesのドームテントは、鉄製のフレームと建築用PVCの外幕から成っていますが、それぞれの耐久年数はどのくらいなのでしょうか?
フレームの耐久年数
Fdomesのドームテントに使われているフレームは、鉄に亜鉛メッキが施されています。
亜鉛メッキというのは、一般的に想像する「金メッキ」のような表面的な塗装ではなく、亜鉛と鉄で「合金層」を形成することで亜鉛と鉄が強く金属結合しているため、長い年月を経てもメッキが剥がれることはなく、サビや腐食を発生させない加工です。
いわゆる「どぶ漬け」と呼ばれるメッキ法で全体をくまなく加工してあるため、潮風などにも強く、長期間湿気や水にさらされても錆びないそう。
フレーム自体の強度も十分ある上にジオデシックドームという「地球上もっとも安定して丈夫な構造」を採用しているため、フレームが曲がるということもなく、建てっぱなしで使用しても20年以上は十分に耐えられると言われています。
外幕の耐久年数
外幕の耐久年数は、使用する場所や気候条件によって異なりますが、一般的に良好な気候の場所で使用した場合の耐久年数は10年以上と言われています。
Fdomesのドームテントの外幕の素材は建築用PVC(ポリ塩化ビニル)で1㎡あたり650gあり、これは一般的にビニールハウスなどで使われる塩ビシートに比べおよそ4.5倍ほどの厚みがあることを意味しています。
メンテナンスも特に必要ありませんが、雨やホコリで汚れてしまう場合もあるので、少なくとも年に1度は水や中性洗剤で流してあげると良いそう。
フレームに比べると耐久年数の短い外幕ですが、外幕のみを後から購入することも可能です。
グランピング用ドームテント・F.domes(Fドーム)の価格やオプション、体験できる施設紹介Fdomesのグランピング用ドームテントの耐風性
(出典:iea.org)
台風が年に何度も通過する日本では、テントが台風に耐えられるかどうかも大きな問題です。
大きな台風が直撃するという場合は、お客さんを迎えることは出来ないかもしれませんが、その度にテントを撤去したり保護するのは大変ですよね。
グランピングとして使用する場合、配線や家具などを配置してある場合が多いので、一旦設置したテントは出来るだけ動かしたくありませんし、ましてや風に飛ばされるなんてことがあってはなりません。
Fdomesのドームテントの耐風性(風に対する強度)は、時速120km、11ビューフォートとなっています。
ビューフォートというのは日本ではあまり聞き慣れない単位ですが、イギリス海軍発祥の風を計測する単位で、1964年に世界気象機関 (WMO)の風力の標準尺度に採用された単位。
日本の気象庁が採用している気象庁風力階級はこのビューフォート風力階級を翻訳したもので、内容は同一なのだそう。
内容は、
- 8ビューフォート:疾強風、風速17.2〜20.7m/s、小枝が折れる。風に向かって歩けない。
- 9ビューフォート:大強風、風速20.8〜24.4m/s、屋根瓦が飛ぶ。人家に被害が出始める。
- 10ビューフォート:全強風、風速24.5〜28.4m/s、内陸部では稀。根こそぎ倒される木が出始める。人家に大きな被害が起こる。
- 11ビューフォート:暴風・烈風、風速28.5〜32.6m/s、めったに起こらない。広い範囲の被害を伴う。
- 12ビューフォート:颶風(ぐふう)、風速32.7m/s以上、被害が更に甚大になる。
となっていて、最大が12、Fdomesの耐風性は11ビューフォートです。
なので耐風性はかなり高いと言えそうです。
日本でFdomesを採用している施設でも、「これまで何度も台風が直撃したけれど大丈夫だった」とのことで、よほど過酷な風が継続的に吹き続ける場所でない限りは通常のフレームで大丈夫です。
ただ、特に大型の台風がたくさん通過する地域に設置することを予定している場合には、直径が通常よりも55%太い「重量フレーム」へのグレードアップも可能とのこと。
(出典:Fdomes.jp)
不安な方は重量フレームを検討してみるのも良いかもしれませんね。
Fdomesのグランピング用ドームテントは豪雪にも耐えられる?
(出典:Fdomes.jp)
季節を問わず、暑い夏や寒い冬でもグランピングを稼働できるのも、ドームテントの強みのひとつ。
長野県や北海道など、ウィンタースポーツで海外からの観光客でも賑わう地域でもドームテントの採用を検討している施設も多いと思います。
でも気になるのは、「雪がたくさん降って積もっても大丈夫な耐久性があるのか?」ということ。
Fdomesのドームテントは、世界中のいろんな地域で採用されていて、寒い地域だとフィンランドの「オーロラ鑑賞ができるグランピング施設」や、カナダのスキー場などでも使われています。
ドームテントはその形状から、雪が上に積もりにくくなっていて、内部の温度が10℃程度に保たれていれば自然に雪が滑り落ちるようになっています。
そのため、別途エアコンやオプションの薪ストーブなどを利用して中の温度を保つようにし、もしも雪が積もってしまったら手動で雪を下へ降ろすようにするのがポイントです。
また、寒冷地でドームテントをグランピングに使う場合には、オプションの断熱内張材を付けて保温力を高めると良いそう。特に寒い地域向けの、より断熱効果の高い内張材へのグレードアップも可能です。
(出典:Fdomes.jp)
重い雪が長時間ドームの上に残ったままの状態になってしまうと、フレームにダメージを与えてしまう危険があるため、雪が積もったら内部を温めて雪を溶かすか、手動で降ろすようにしなくてはなりません。
継続的に利用されるグランピング施設であれば問題なさそうですが、雪の積もる地域で長期間内部を温めない、もしくは雪が積もったか確認できない状態で建てておくのは避けたほうが良さそうですね。
今回は、グランピング施設での採用が増えている、Fdomesのグランピング用ドームテントについて耐久性や耐風性、雪の地域でも使えるかをまとめました。
(同様のドームテントが他のメーカーからも販売されていますが、耐久性などのデータはそれぞれ異なるかと思います。この記事はあくまでFdomesのドーム型テントについてまとめたものです。その他のドームテントについては各メーカーさんにお問い合わせくださいね。)
参考にしていただけたら幸いです。