事業再構築補助金の申請で司法書士や行政書士の選び方や支払う報酬は?|補助金の対象になる?

長く続くコロナ禍の状況に苦しむ企業や事業主が多い中、政府が救済策として打ち出したのが、事業再構築補助金

令和2年度に引き続き、令和3年度も複数回の公募が行われているとのことで、どんなものか気になる方も多いですよね。

事業再構築補助金の概要や条件についてはこちら↓

事業再構築補助金とは|対象となる企業や条件・補助内容を調査

この事業再構築補助金の申請にはいくつか条件があるのですが、申請に際して事業再構築をするための事業計画を、認定経営革新等支援機関と一緒に策定する必要があります。

事業再構築補助金に必要な書類等ついてはこちら↓

事業再構築補助金の必要書類|見積書を提出する時期を調査

でもそもそも認定経営革新等支援機関て何?どうやって見つけるの?無料で相談できるもの?など疑問や不安に思う事業者さんも多いはず。

というわけで今回は、事業再構築補助金の申請とは切っても切れない存在の認定経営革新等支援機関について、選び方や支払う報酬、またそれが補助金の対象になるかどうかまとめました!

認定経営革新等支援機関の選び方

認定経営革新等支援機関というのは、国から認定されて様々な補助金申請に必要な書類を作ったり、コンサルティングなど専門性の高い支援を行ってくれる機関のことで、税務・金融・企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等が認定されて登録されています。

個人で活動を行っている税理士さんから、会計事務所、司法書士事務所、商工会、信金、銀行など、認定登録されている個人・企業・団体は多岐に渡っています。

身近に司法書士のお友達などいる場合、またお付き合いのある銀行がある場合には、その人が認定されているかどうか、また報酬などの条件について聞いてみるのがとりあえず手っ取り早いかと思いますが、そういう心当たりがない場合にはどうしたら良いのでしょう?

認定経営革新等支援機関検索システムで検索

認定経営革新等支援機関は、↓の検索システムで県別・業種別に検索ができます。

認定経営革新等支援機関検索システム

まずは希望の都道府県を選んでクリックし、キーワードに市町村名を入れて、行政書士、司法書士など希望を選んで検索をすると、一覧が表示されます。

単純に、対面で打ち合わせをする際などに近い方がよければ、近いところをピックアップしてみると良いでしょう。

直接問い合わせて実績や条件を聞く

目ぼしいところが見つかったら、電話かメールで問い合わせてみて、事業再構築補助金の申請実績があるか、またその場合どの程度のサポートをしてもらえるか、金額などの条件を聞いてみます。

多くの場合、事業再構築補助金がもらえた場合の成功報酬となっていますが、手付金を支払う場合もあり、報酬率も異なるため、数カ所に問い合わせをして比べてみましょう。

助金額が3,000万円を超える計画になる場合には、金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定をしなくてはならないことになっているので、その場合は金融機関についても調べてみましょう。

報酬金(代金)はどのくらい?

事業再構築補助金の書類作成や、事業計画書の作成を上で紹介した行政書士や司法書士に依頼する場合、報酬金(代金)はどのくらいになるのでしょう。

それは、それぞれが定める報酬額のシステムによて異なります。

おおよその目安は「補助金額の10%〜20%」

事業再構築補助金の書類作成や、事業計画書の作成にかかる費用は、結果として獲得できた補助金の額に応じて変動する「成功報酬」の場合が多いです。

その率は、目安として補助金額の10%〜20%と言われています。

例えば2000万円の補助金がもらえることになる場合、成功報酬は2000万円×0.1または0.2=200万円〜400万円ということになりますね。

下限の金額がある場合もある

例えば100万円の補助金がもらえる場合には、報酬額は10万円となりますが、金額的に10万円だと仕事として受け付けてもらえない可能性もあります。

成功報酬の下限が100万円と設定している事務所で、成功報酬率が10%の場合、1,000万円の補助金がもらえる案件でのみ対応してもらえるというしくみです。

上限がある場合もある

逆に、「上限が200万円」としているところもあります。

補助金額が例えば最高額の6,000万円の場合、10%の成功報酬で600万円となりますが、上限が設けられている場合にはその上限を超える額については支払わなくてもよいという契約を交わすことになります。

また、助成金の金額に応じてパーセンテージが変わる(例えば3000万円以下なら10%、3000万以上なら8%など)

着手金を支払う場合がある

補助金の10%〜20%の成功報酬とは別に、着手金として10万円〜30万円ほどの着手金が必要になる場合があります。

この着手金は、成功報酬とは別のため、もしも補助金申請が通らなかった場合にも戻ってこないものになります。

着手金がない代わりに、成功報酬のパーセンテージを高く設定しているところなど、報酬スタイルはさまざまなため、実際に問い合わせて相談をしてみるのが確実です。

初回の面談は無料の場合が多い

具体的にどのような事業再構築をしたいのか、事業の規模や分野、どういった用途に補助金を使い、どのように経営を立て直す予定かといったことについて、初回の面談(ヒアリング)が行われます。

実際に事務所や窓口に出向いて話をすることもありますし、ZoomなどでのWeb面談の場合もあります。

通常1時間ほど設けられているこの「初回面談」については、無料で行っている場合が多いです。

認定経営革新等支援機関に支払う代金は補助金の対象になる?

上記で説明したように、補助金の金額によって認定経営革新等支援機関に支払う金額も異なり、一般的に100万円〜数100万円と幅もあります。

この代金について、補助金申請の際の経費として含めることができる(=2/3は補助金で支払われる)のか気になりますよね。

結論から言うと、認定経営革新等支援機関に支払う代金は補助金の対象になりません

補助金自体も、100%の補助ではなく、2/3(中小企業)または1/2・1/3(中堅企業)ということなので、事業者自身からの出費があるということもふまえて予算組みをする必要がありますね。

例えば、中小企業で6,000万円の予算を組んで申請する場合で、認定経営革新等支援機関の条件が「着手金20万円、成功報酬10%」の場合、以下のようになります。

  • 申請する予算:6,000万円
  • 補助金額:4,000万円
  • 自己出費分:2,000万円
  • 認定経営革新等支援機関の着手金:20万円
  • 認定経営革新等支援機関の成功報酬:400万円
  • 最終的な自己負担:2,420万円
  • 実質補助された額:3,580万円

また、事業再構築補助金も「収入」としてみなされ、課税対象となるので、その点も注意が必要です。


以上、事業再構築補助金の申請とは切っても切れない存在の認定経営革新等支援機関について、選び方や支払う報酬、またそれが補助金の対象になるかどうかまとめました。

参考にしていただけると幸いです。

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