「インバウンド」とは、日本に旅行に来る外国人観光客のことです。
東京オリンピックは延期の線が濃厚ですが、公共交通機関でも英語のアナウンスが始まったり、あちこちが多言語表示になっていたりと、外国人のお客様を迎える準備が着々と進んでいる印象を受けますよね。
↓↓「インバウンド」についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください!
最近では、東京や京都などのメジャーな観光地だけでなく、日本の四季や自然の美しさを求めてキャンプ目的に来日する外国人も多くなっています。
特に手ぶらで楽しめるグランピングの人気が急上昇。
大企業や都心部は準備万端でも、地方のグランピング施設だと対応しきれていないのが実情ではないでしょうか。外国人受け入れに不安を抱えているところも多いようです。
この記事では、外国人観光客の困ったを減らして集客を上げるためにグランピング施設が取っておきたい対策についてご紹介します。
訪日外国人観光客の利用を増やし、満足のいく体験をしてもらうために取り掛かりたいインバウンド対策はこの4つ。
なぜこれらが必要なのか、この後実際に起きた事例とともに見ていきましょう。
受け入れる側は慣れない外国人観光客の対応に困難を感じています。
受入れが困難な理由の多くは、マナー・文化・言葉の違いによる不安。
そのうちの4割以上が言語に関するものでした。
印象的だった回答は「手間がかかるが、料金は同じである」。
確かにその通りですね。
しかし、訪日外国人旅行者を受け入れるということには額面以上のメリットがあります!こちらの記事も参考にしてください。↓↓
人はよくわからないことを不安に感じるものです。問題点がわかれば、対策が見えてきます。
外国人観光客、受け入れる施設側、双方の不安や不便を解消するためにグランピング施設が取るべき具体的な対策を見ていきましょう。
外国人相手だとしても決まった業務…テントへの案内や食事の提供などはなんとかこなせるものの、予想外の質問をされたり英語以外の言語で話しかけられたりするとオロオロしてしまう場合が多いようです。
話しかけられないように目を合わせないでいると、外国人利用客は悲しい思いをしてしまいます。その結果、十分楽しんでもらえないのはお互い残念ですよね。
かといってスタッフの語学力の向上を待ってはいられません。
言語の壁を抱えたコミュニケーションで、多くの外国人観光客が必要と回答している対策が「指差し会話シート」。
該当する文章を指さすだけで意思の疎通が図れるツールです。書店で販売されている「指差し会話帳」の他、各自治体が公開しているものもあります。
グランピング施設の場合、宿泊施設向けのものが一番近いですが、アウトドアならではの会話も盛り込みたいところ。
最近ではオリジナルの指差し会話シートを作成してくれるサービスもあります。自分の施設にぴったりの指差し会話シートを用意してスタッフに携帯してもらいましょう。
例)秋田県大仙市
次いで要望が多いのが「タブレットを用いた対面翻訳」です。
最近では翻訳アプリが対応している言語の数も膨大ですし精度もあがっています。
多少おかしな訳でも大体のところは伝わるはず。
不安に思ってコミュニケーションを敬遠するのではなくポケットの中のスマホを活用してみましょう。
スマホやタブレットのアプリでなく、旅行に特化した翻訳の専用機も存在します。
機械に話しかければその場で翻訳。スタッフのサポートツールとして携帯させて応対させる他、外国人利用客へ貸し出す使い方もできます。
施設外を観光するときにも使えるのでコミュニケーションがぐっとスムーズになって喜ばれるでしょう。
(出典: 株式会社ログバー)
自分が外国に旅行に行ったとして、表記が全く分からなければ戸惑いますよね。
知らず知らずのうちにタブーな行動をとってしまうかもしれません。
日本人施設スタッフや他の日本人利用者がマナーが悪いと感じる理由の多くは文化の違いによるもの。
悪意があってのことではなく、生活習慣の違いからくるものも多くあります。
グランピング施設だと、トイレ、シャワー、ランドリーなどの共有スペースでの使い方がトラブルに繋がっているようです。
守って欲しいルールをきちんと伝えるツールがあれば無用なトラブルは避けられますよね。
英語だけでなく、訪日者数の多い中国語・韓国語での用意もしましょう。
また、自治体によっては「多言語表示ガイドライン」を策定しているところもあります。
名称やピクトグラムを統一することで訪日外国人観光客を混乱させない目的です。
各国語での表記もあるため参考になります。確認しておきましょう。
そこで有効なのが多言語による施設の使い方についてのリーフレットです。
設備の使い方や食事のシステム、シャワーや炊事場など共同スペースの使い方などを盛り込んでチェックインの時に渡しましょう。
オプションツアーやアクティビティの申し込み案内も載せれば販促にも繋がります。
守って欲しいマナーやルールも盛り込みたいですね。
(出典:鹿児島県)
施設内の全体の構成を把握できる地図のような掲示です。
実際の縮尺に忠実というよりは、どこに何があるのか簡潔でわかりやすいものにしましょう。情報の盛り込みすぎには注意です。
ピクトグラムを使えば見易くなりますね。
管理棟はこっち、トイレはこっち、と利用者を目的地に導くための表示です。
敷地内をスムーズに移動できるように分かれ道に配置するといいでしょう。
利用者が不安なく楽しめるようにこちらも多言語表示が効果的です。
使用法や料金など利用に関する情報を伝えるための表示です。
洗濯機や乾燥機、シャワールームなど、使い方の説明が必要な場所に掲示すれば利用者にとって便利です。
禁止事項や注意事項と組み合わせることが多くなるので、こちらもピクトグラムを効果的に使いましょう。
ゴミを捨てる場所に分別が必要なら、どこに何を捨ててもよいのか絵で見てわかれば迷うことがありませんね。
京都ではトイレの使い方を説明するステッカーを貼ったところ劇的にマナーが良くなったそうですよ。
利用上の最低限のマナーや約束事を伝えるものです。
立ち入り禁止や禁煙、ゴミのポイ捨て禁止等などがあげられます。
ピクトグラムを使えば、言語に関係なく伝わりますね。
アウトドアでは危険につながることもありますので、禁止事項については誤解の無いようにしっかり表示したいところ。
訪日外国人観光客は、言葉の通じない知らない土地に来ているのですから情報収集の必要性は日本人よりも切実でしょう。
管理棟では接続できる施設も増えてきているようですが、自分のサイトでwifi接続したいと多くの利用者が思っています。
自然の中でキャンプを楽しむのにwifiは一見不要にも思えますが、現代においてはライフラインともいえる存在になっているのではないでしょうか。
整備することで施設側にもメリットがあります。wifiがあることで利用者の満足度が上がれば、その後口コミでよい評価が伝わりリピートや新たな集客が期待できるでしょう。またリアルタイムのSNS投稿には宣伝効果があります。
電源は太陽光から供給できて、設置工事もいらないタイプのwifiもありますのでぜひ導入を検討してください。
日本でもキャッシュレス消費者還元事業の影響で小さな商店でもキャッシュレス決済ができるところが増えてきました。クレジットカードだけでなく電子マネーやQRコード決済がにも対応していて便利になりましたね。
キャッシュレス決済の導入は、初期費用や手数料の負担がどうしても気になるところ。
でも釣銭の用意や現金の管理の手間が軽減されるのでメリットもあります。
手持ち金以上の消費を見込めるのも魅力です。
キャッシュレス機器導入無料キャンペーンなどを上手に使って費用を掛けずに導入しましょう。
QRコード決済であれば費用も手数料も掛からない導入方法もあります。
文化も宗教も風習も多様、食べるものも着るものもそれぞれ違う国からのお客様です。対応が大変なのは当然ですよね。
利用者がどんな背景を持った人なのかを理解し受け入れることが、満足のいくサービス提供の第一歩。それぞれの事情に合わせた柔軟な対応が出来れば特別扱いは不要です。
実は、多くの訪日外国人観光客が「日本滞在中に困ったことはなかった」とも回答しています。
サービスに自信をもって接客に臨めば、きっと満足してくれるはず。
今回は外国人観光客の「困った」に対してグランピング施設が取っておきたい対策をまとめました。
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