手軽に快適なアウトドア体験ができることで人気のグランピング。
日本各地に、その土地の利や自然を活かし、趣向を凝らしたグランピング施設が続々とオープンしています。
そんな中、ここ数年で需要が一気に高まったのが、ドーム型のテント。
それまで主流だったコットン製のグランピングテントに比べ、快適な空間が作り出せることや、メンテナンスが楽でコストパフォーマンスが高いことから、ドームテントを採用する施設が増えています。
ここ1年ほどの間に、中国産を始め、様々なメーカーや販売店が続々と現れているドームテントですが、決して安い買い物ではないため、どのドームテントを導入するか迷う事業者も増えています。
そこで今回は、日本で流通しているグランピング用のドームテントのメーカーや販売店について、価格や特徴・導入事例などをまとめました!
グランピング用ドームテントのメーカー4社
日本で流通しているドームテント、形は似ていても実はいくつか異なるメーカーによって製造されています。
また、ここ1年ほどでドームテントの販売店は増えていますが、実は同じメーカーのものを扱っているという場合も多々あるため、まずはメーカーをしっかり把握して比較してみることが重要です。
また、しっかりとしたメーカーでなく工場で量産している場合では、その工場が突然閉鎖してしまって供給が止まるなどの懸念もあるため、きちんと自社で設計から加工、販売まで行え、しっかりと従業員をかかえる「実態のあるメーカー」を選ぶ方が安心です。
glitzcamp|中国
ドームテントをはじめ、サファリテントやロッジテントなどグランピング用の大型テントを製造しているglitzcamp(グリッツキャンプ)。
独自のフレーム構造で、フレーム数を増やすことで強度を増したラメラ構造を採用。
(出典:glitzcamp.jp)
複数のドームを繋ぎ合わせた「ダブルドーム」や「トリプルドーム」なども展開しています。
(出典:glitzcamp.jp)
中国に本社があり、日本ではglitzcamp Japanが代理店として輸入販売を行っています。
ドームサイズ直径6mで¥760,000(税別)〜
導入事例:大分県 COMOREBI
Fdomes|ポーランド
ヨーロッパ・ポーランドでドームテントの製造・販売を行っているFdomes(エフドーム)。
少ない部材で最大の強度を誇ると言われるジオデシックドーム構造を採用し、世界中にシェアのあるメーカーです。
(出典:fdomes.com)
元々ジオデシックドーム専門で、大型のイベントドームを世界で展開していたメーカーで、グランピングブーム当初からグランピングでも利用できるサイズのドーム開発にも着手。
もともと風に強い特徴を持つジオデシックドームなので、台風の多い日本の気候にもマッチしていることから、まだドームテントメーカーがほとんどない時期から、日本での導入がなされているメーカーです。
(出典:fdomes.com)
すっきりとした内装や、ヨーロピアンテイストのカラーリングが日本でも人気を博しています。
(出典:fdomes.jp)
ヨーロッパでのJISにあたる国際基準を満たした材料を利用していること、またサスティナブルでリサイクル可能な素材を使っていることなど、国際的に評価も高いメーカーです。
日本での販売代理店はFdomes.jpです。
導入事例:福岡県 五感
Pacific Domes|アメリカ
アメリカを拠点に、複数のアフィリエイト会社を持ちながらドームテントの製造・販売を行っているPacific Domes(パシフィックドームズ)。
(出典:alphaespace.com)
日本でも販売代理店としてYahooショッピングやネットストアで取り扱いの多いメーカーですが、主に日本で流通しているのは上の小ぶりなタイプです。
(出典:pacificdomes.com)
ジオデシック構造を採用していて、半球形のドームの製造も行っていますが、日本での導入事例はまだないようです。
ドームサイズ直径5m(写真上)で¥1398,000(税込)〜、写真下のタイプは直径6mで8,995ドル+輸入費とのこと。
世界的なシェアも多いメーカーです。
プランエイチ株式会社|日本
愛知県刈谷市にあるプランエイチ株式会社では、イベント事業部「ジオデシックス」としてジオデシックドームテントの製造及び販売を行っています。
主にイベントドームとして製造やレンタルを行なっていましたが、2021年にグランピングでの宿泊棟としても使用できる他目的ドーム「宙(そら)のドーム」の販売を開始。
(出典:sora.geodesics.info)
受注生産で、全て自社メーカーで製造を行っていて、スチールフレームとヒノキのフレームから選ぶことができます。
(出典:sora.geodesics.info)
特にヒノキのドームのジョイント部分は、会社独自に開発したとのこと。
ヒノキの香りを感じられる、よりナチュラルテイストのドームテントに仕上がっています。
スチールフレームの直径6mサイズで、¥1518,000〜。ヒノキフレームの直径6mは¥2,871,000〜となっています。
導入実績:長野県 ヘブンズそのはら
Viking Dome|リトアニア
リトアニアのドームテント メーカーViking Dome(バイキングドーム)は、ジオデシックドームをはじめ、ハニカム構造のアウラドームや透明ドームなど、様々なドームテントを製造しているメーカーです。
日本では、愛知県名古屋市に本社があるログメーカー夢木香の「アースドーム事業部」が輸入・代理販売を行っています。
グランピング用ドームテントの販売業者8社
グランピングドームテントの需要が高まるにつれ、ドームテントの販売業者も増えてきています。
そのほとんどが海外メーカーからの輸入で、上のメーカー紹介のところで取り上げたglitzcampやFdomesのように実体のあるドームテントメーカーと代理店契約を結んでいるところもあれば、実際にどういったメーカーから仕入れているのか不明なところもあるため、慎重に見極めることも大切です。
Fdomes.jp|製造国:ポーランド
Fdomes.jp(エフドーム・ジャパン)はメーカー紹介で取り上げたポーランドのFdomes社のジオデシックドームテントの輸入代理店で、グランピングに特化したドームテントと、イベントにも利用できるタイプのドームテントの2種類を取り扱いがあります。
(出典:fdomes.jp)
販売価格はドームサイズ直径6mで¥1,474;000(税込)〜
受注発注のほか、すぐに納品可能な「即納モデル」もあります。
世界的にもシェアのある名の知れたメーカーFdomesの製品のみを扱っている代理店なので、保証やアフターサービスについて安心感がありますね。
(出典:sanamane.jp)
導入事例:SANAMANE
glitzcamp Japan|製造国:中国
冒頭のメーカーで紹介した中国のメーカーglitzcamp(グリッツキャンプ )の製品を輸入・販売しています。
(出典:glitzcamp.jp)
こちらも中国の大手メーカーの正規代理店ということで、自由度の高いカスタマイズができるのも特徴です。
(出典:glitzcamp.jp)
導入事例:GLAMPELEMENT
deluxs|製造国:中国
グランピングドームテントの販売を多く手掛けているdeluxs(デュラクス)。
中国の工場で、日本製のドアを取り付けるなど日本での仕様のオリジナルのドームテントを製造、輸入して販売しています。
(出典:deluxs.co.jp)
販売価格は直径6mのドームテントで¥1,155,000(税込)~。
導入事例:伊豆 UFUFU VILLAGE
COMODO|製造国:不明
静岡県静岡市でドームテントの販売を行っている、COMODO(コモド)。
独自開発の高性能断熱を備えた、「省エネできるドームテント」を販売しています。
(参照:co-mo-do.jp)
エアコンの効率が良いという、他のドームテントにはない特徴を持つオリジナルのテントです。
夢木香 アースドーム|製造国:リトアニア他
愛知県名古屋市に本社があるログメーカーの夢木香では、ドームテントやドームハウスに特化した「アースドーム事業部」を立ち上げ、リトアニアのメーカーViking Dome(バイキングドーム)社製のドーム型テントなどを販売しています。
(出典:earthdome.net)
元々の施工技術を生かし、グランピングをはじめイベントやイルミネーションなど、多様なシーンでのドーム構造を提案しています。
テントだけでなく、ドーム型の建築物も取り扱っています。
GROWTH|製造国:ポーランド・リトアニア・スロベニア他
夢木香のアースドーム事業部から独立した会社、GROWTHではポーランドのFdomesやリトアニアのViking Dome、スロベニアのADRIAなど海外のグランピングテントを販売しています。
それぞれがしっかりとしたメーカーとして世界発信している会社の製品を扱っていることが特徴です。
ドームテントだけでなく、サファリタイプのロッジテントにも力を入れています。
Dot Homes|製造国:日本
グランピング施設のプロデュース・運営をする株式会社Dot Homesは、今泉テント株式会社が国産で製造するジオテック(ジオデシック)構造のドームテントの販売を2021年7月から開始しました。
(出典:prtimes.jp)
都市計画地域でドームテントのグランピング施設を運営する際の課題だった建築確認が、国産の認定素材を使うことでクリアになるため、より多くの場所でのグランピング施設運営が可能となります。
価格は公表されていませんが、一般的に国産のものはやはり割高になる傾向にあるようです。
campza|製造国:中国
福岡県でドームテントの販売を行っている、campzaでは、Jumei Tent Technologyという中国メーカーのドームテントを扱っています。
Nomad Japan|製造国:不明
大分県にある販売店のNomad Japanでも、同様のジオデシックドームを販売しています。
製造国やメーカーは不明ですが、税込¥980,000〜と比較的安価にドームテントの導入ができそうです。
まとめ
ここで挙げた以外にも、グランピングドームテントの販売店はネット上に多く存在しています。
特にメーカーが不明で中国で製造されているものは、実はひとつの工場で大量生産されているとのこと。そしてその工場での生産が追いつかなくなってしまうと、納期が大幅に遅れるなどの問題も生じているのだとか。
中にはオークションサイトなどで、信じられないような安価で売られているものもありますが、メーカーや製造国が不明な場合には問い合わせるなどして、できるだけ品質の良いものを選ぶようにしたいですね。
以上、日本で流通しているグランピング用のドームテントのメーカーや販売店について、価格や特徴・導入事例などをまとめてみました。
参考にしていただけると幸いです。