数年前からのアウトドアブームと、コロナ禍での休日の過ごし方ということでさらに人気の高まっているキャンプ。
芸人のヒロシさんやゆるキャン△などの影響でソロキャンプを始めた人や、家族のレジャーとしてキャンプを楽しむ人も増えています。
ヒロシのプロフィールとキャンプを始めたきっかけやキャンプ道具(ナイフ・ケトルなど)や車紹介そんな中、最近問題になっているのがキャンプ場でのマナー。
深刻化するキャンプでのマナー違反|みんなが楽しく過ごすために気を付けたいこと中でも、焚き火の後始末を巡っては「キャンプ場が汚れる」「後からサイトを使う人が困る」というだけでなく、きちんと始末をしないことが大規模な山火事に繋がるなど大問題となっています。
というわけで今回は、焚き火を完全に消す方法と焚き火後の片付け方法についてまとめました!
焚き火を完全に消す方法
焚き火を楽しんだ後、必ず行わなくてはならないのが消火。
消したと思っていても小さな火種が残っていて、それが風に飛ばされたりしたら周囲に引火して大変なことになってしまいます。
焚き火を完全に消火する方法を3つ紹介します。
1. 火消し壺や缶などに密閉して消す(推奨)
市販の火消し壺や密閉できる缶に燃え残りの炭を入れて蓋をし、空気をなくすことで消火をする方法です。
自分で缶を用意する際は、アルミ缶だと炭の熱で溶けてしまうので、必ず鉄やステンレス素材の缶を用意しましょう!
また、火消し壺や缶に炭を入れた直後は容器がとても熱くなるので、子供が触ったりつまずいて転んだりしないようにしっかりと管理をするのが大切です。
冷めるまでにも時間がかかるので、基本的には就寝前に火消し壺に入れて、翌朝持ち帰る、という感じです。
こうして不完全燃焼で消した炭はまた再利用できるので、容器が冷めたら持ち帰ってまた次回の焚き火やBBQで利用しましょう☆
火起こしと火消しを兼ねた火消し壺も販売されているのでアマゾンなどでチェックしてみてくださいね↓
2. 炭が燃え切って白い灰になるのを待つ
薪を燃やしていくうち、木が炭になり、さらにその炭が燃え尽きると白い灰になります。
炭が燃え尽きるまでには2〜3時間かかることもあるので、消えるまでの時間を逆算してむやみに薪を追加することなく、炭をじっくりと燃やし続けると灰となり、最終的には火がなくなります。
炭の塊も燃えるに従ってトングでつつくと割れるようになっていくので、早く灰にしたい場合には燃えている炭を重ならないようばらして、さらにトングで叩くなどして割ると時間が短縮できますよ。
「もう火も上がってないし、小さい塊になったからあとは寝ている間に消えるかな・・・」と判断するのはNG。
小さな火種が寝ている間に風で舞ってしまう危険があるので、必ず完全に消えたことを確認してからその場を離れましょう!
また、風の強い日は灰になりかけの軽くなった炭が飛んでしまうこともあるので目の細かい網を被せながら行う、または別の方法で消火をしましょう。
3. バケツの水につけて消す
どうしてもすぐに消したい時や、火消し壺などがない場合には、水を使って消火しますが、燃えている炭に水をかけたりするのは絶対にNG。
激しく煙が出たり、水蒸気で灰が飛び散ったりする上、焚き火台が変形するもとにもなります。
鉄のバケツや一斗缶などにたっぷりと水を入れ、そこに火のついた薪や炭をひとつずつ入れ、中までしっかりと水が浸透して冷えるまで放置します。
表面だけ濡れていても中の方でまだ火がくすぶっている場合があるので、慎重に時間にゆとりをもって行いましょう!
4. 砂や土をかけて消すのはNG
火がついた状態の薪や炭に、その場で砂や土をかけて不完全燃焼状態にして消す方法、手軽で有効に思えますがNGです。
小さな飛び火などの応急処置として砂をかけて消すというのはありますが、火が残った状態の炭を砂や土に埋めても長時間火が残り、熱い状態になってしまいます。
実際に、砂浜に埋められていたBBQ用の使用済み木炭を踏んで小学生が火傷をした、という事例もあり、とても危険です。
(出典:日テレニュース「BBQ “炭”でヤケド・・・砂に埋めて消える?」)
炭はダイアモンドの仲間で成分はほぼ炭素、単一元素で構成されているため分解も変化もしないので、土に埋めたからといって自然に戻るわけでは決してありません。
持って帰るつもりでも、埋めてしまうと忘れがちにもなってしまうので、砂や土で消そうという考えは頭から消しましょう!
焚き火後の片付け方法
完全に焚き火の火が消えたら、次は片付けです。
前項でも述べたように、炭化した木材は自然には還りません。
なので、キャンプ場などに炭や燃え残りの薪を放置して帰ることは「不法投棄」に当たるため、きちんと片付けましょう。
実際にどのように片付けるのかパターン別に紹介します。
1. キャンプ場の炭捨て場に捨てる
キャンプ場によっては、専用の「炭捨て場」が設置してあります。
必ず完全に消えていることを確認して、所定の場所に捨てましょう。
2. 持ち帰る
キャンプ場によっては、「ゴミは基本持ち帰り」という場合もあり、炭も持ち帰り対象になっていることもあります。
その場合は、やはり完全に消えていることを確認して、鉄のバケツや缶などに入れて持ち帰りましょう(消えていると思っても火種が残っていると危険なので、いきなりゴミ袋ではない方が良いです)。
大きな塊の炭だけ持って、灰はそのへんに撒いておけば良いかな?もNG。灰も含めてしっかり持ち帰りましょう!
火消し壺や缶を持っている場合には、冷めていればOKなので扱いは楽ですよね。
持ち帰った後、水で濡らしてしまった炭や灰は自治体にもよりますが基本的には「燃えるゴミ」として分別し、火消し壺などに残った再利用できる炭はまた次回用に保管しておきましょう☆
3. 焚き火台はさっと拭くだけ
使い終わった焚き火台は、硬く絞った雑巾などでさっと拭いて持ち帰りましょう。
熱い状態で水をかけたりすると変形の原因にもなるのでNGです。
また、水で流して持って帰りたいという方も、一緒に流れた灰がサイトに残ってしまうのでNG。炊事場の水を使って洗うのもNGです。
4. 直火の場合は周辺への気配りも
河原サイトなど、直火OKのキャンプ場の場合、石などを積み上げてかまどを作って焚き火をする人も多いと思います。
その場合は必ず周辺の石も水で十分に冷やすことをお忘れなく。知らずに子供が裸足で歩いたら大変です。
また、黒く変色してしまった石は、黒い面を下にして、まわりにバラして見えないようにするなどの気配りも大切。次にサイトを使う人から見て「ここで焚き火したんだな」とわかる状態にしてその場を去るのはNGです。
「完璧なかまどができたから次の人のために残しておきたい」という気持ちも分からなくはないですが・・・基本は来る前の状態にできるだけ戻すことを心がけましょう!
以上、焚き火の完全な消火方法と焚き火後の片付け方法についてまとめました。
キャンプといえば焚き火が醍醐味、焚き火を楽しみにキャンプに出かける人も多いと思いますが、火をつけて眺めてBBQをするだけでなく、その後の消火・片付けまで含めて焚き火をみんなが楽しめるよう、マナーを守っていきたいですね。
参考にしていただけたら幸いです!